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作品内容
不器用な後輩と終電逃してラブホで一泊
新人の歓迎会
という口実で先輩達が楽しく飲んでいる
新人と俺は端っこの方飲み食いしてる
「あー…好きなの頼んだらいいよ」
「わかりました」
気まずい
「王様ゲームしようぜー!」
「いいねー!お前らも混ざれよ」
「えぇ…はい」
「わかりました」
俺と新人も当然のようにクジを引かされた
3番か
王様役の先輩はふたりがキスだとか言ってる
頼むから当たらないでくれ…
「じゃあ3番と~」
神様はいねえのかと心から思った
「6番!」
「…私です」
新人だった
一番気まずいやつじゃねえか!
「軽い感じでいいぞ~」
「いいや舌を絡ませるくらい激しく頼む」
「お前最低だな!ぎゃはは」
酔っ払いどもは好き勝手言ってる
助けてくれそうな上司は席を外してるし
どうしよう…
「では失礼します」
「は?」
そういうと後輩は俺の頭を掴んで
おもいきり下品なタイプのキスをした
場は大いに盛り上がった
俺以外
そのあと後輩は普通に飯を食いはじめ
俺はさっきの出来事に困惑し続け
会が終わるまで無言で酒を飲む事しかできなかった
歓迎会は終わる頃には少し回復できた
帰り際上司に新人を見送るよう頼まれ
さっきの事が頭にちらつくが
遅い時間だったので面倒を見る事にした
「それじゃあ駅に行くか」
「いいですが…もう電車は無いようです」
慌てて時計を見る
とっくに最終電車は過ぎていた
「どうしよう…」
俺一人なら始発まで適当に時間潰すけど
後輩もいるしそれはできない
近場にビジネスホテルでもあればいいが
「今は時期が悪いですね~」
「そうですか…」
タクシーの運転手に聞いたが
店の付近や駅前のホテルは全滅だった
「うーん…あっ、あそこなら空いてるかも」
「料金が高い所ですか?」
「いや~高いって事はないですがね」
今日泊まれるなら何でもいい
そこへ向かってもらった
「何でもいいとは思ったけど…」
そこはラブホテルだった
設備は充実して居心地は良い
ただ当たり前だがベットは一つだ
他に方法がなかったとはいえ
明日上司になんて言えばいいんだ
後輩は黙っててくれるだろうか
ダメだ、まだ酒が残ってて考えらんねえ
「お風呂あがりました」
「うん…」
ベットに横になっていたが
この子だって困るだろうな
おとなしく俺はソファで寝るか
そんな事を考えていたら
「ではおやすみなさい」
それが自然な事のようにベットに入り
しかも至近距離で寝はじめた
心臓が激しく脈打つ
いやいやいや無防備すぎだろ
先輩とはいえ男の前だぞ!?
そう思った
そう思ったけど急に冷静になった
居酒屋での出来事を思い出した
もしかして
後輩は俺の事を男として見てないのでは?
それどころか先輩とすら見ていない気がする
だからあんなマネができたんじゃ
嫌な感情が湧いてくる
居酒屋で恥ずかしかった事も
今取り乱してる俺も
まるで俺だけが意識してるみたいじゃないか
俺は感情的になり
後輩にそれについて責め立てた
言ったあとに後悔した
酔ってるとはいえひどい事を言ったかも
しかし後輩は動じる様子はなく一言
「わかりました」
そう言って布団の中で服を脱ぎ
先程より更に俺に近づいて
「どうぞ」
…どうぞ?
こいつはまだ俺の事を舐めてるのか?
それとも本気で言ってんのか?
頭の中は更に混乱したが
身体はその状況をそのまま
受け入れようとしていた
痛いくらいに勃起したモノが
後輩の腹部に当たっていたが
後輩は何も意に介していない
何を考えているか分からない
でも、もうやる事しか考えられなかった
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