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「失くした言葉」 へのレビュー

    • どこかの昔では、おそらくは今でもかも、当たり前に起きた現象だったのかも。戦乱とはこういうものだ、と……。
      なので、救いなど無し。起こるべきことが起こるべくして起こった。ただ、それだけのこと……。決して、ハッピーエンドとは言えない終わり。胸にズンと蟠るもの残る。
      ただこの題名、『失くした言葉』。これをタイトルに持ってきた作者様の意図を考えると、別の見方もできる。この物語の主人公の彼女は、初めからラストまでずっと、自分のことだけを見つめていたと。戦乱の世のことや自分を害した男達のこと、助けてくれた人達の事すら見ていなかった。ただ、『失くした言葉』だけを求めていた。
      だから、全てが反転する。この世を謳歌しているだろう男たちも、結局は巻き込まれただけだったと、彼女の引き立て役でしかなかったと。……こう妄想すると、痛烈以上に、恐ろしさすら感じさせてくる。
      深読みの楽しさを感じさせてくれる作品です。
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