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男性向けとか女性向けとかそんなくだらない枠組みなんてどうでもよくなる作品です。作者さんは「女性向けで出しましたー!」って仰ってますが、この作品、普通に男性向けとしても上の上と言っていいほどクオリティー高いです。性別問わず誰にでも売れます。
作者さんの作品は他にも色々読んでいるんですが、多分作者さんは「性交渉の主導権を女性が握っていると男性向け、男性が握っていると女性向け」だと思ってらっしゃると思います。それしか違いが分からないほど、男性向けだろうが女性向けだろうがちゃんと作者さんのスタイルを貫いてらっしゃいます。
作画のクオリティーはもちろんのこと、男性キャラも女性キャラもどっちも粗末に扱うことなくちゃんとキャラ作りしてくださるのと激しい性交渉にかなりの執着をお持ちなのにも関わらずストーリーにもちゃんと力を入れていること…全て作者さんの他の作品でも見られる一貫した玉ぼんスタイルです。本作が気に入った方は作者さんの他の作品もお勧めします。男性向けでは少々変態行為が混じっているんですが、エロシーン以外の内容は本作が好きな女性なら充分楽しめるはずです。
作者さんの他の作品に比べて本作で目立つ特徴があるとするとやはり長編ならではの主役カップルの心理描写です。最初は「エロい娘が身体で男を墜とす話なのかな?」と思いましたけど、二人とも互いに惚れた理由がどっちも納得できるものだったので歓喜せざるを得なかったです。「尊い」とはまさにこのことです。
男性向けも女性向けも大体どっちかに偏るご都合主義が取り入れられる傾向がありますが、本作ではそういうご都合主義など全く見当たりません。物語の作り具合が完璧です。起承転結のどの段階も非の打ち所がございません。ページ数をもう少し足してすれ違うところをもっと細かく描写してほしいという欲はあるんですが、今のままでも充分傑作です。
自信持ってお勧め致します。
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主人公の綾瀬千草は残念すぎる頭と残念すぎる学力のせいで親に見限られた可哀そうな女の子です。かと言って勉強以外に真っ当な人生を生きられそうな才能を持っている訳でもなくて自分にも自信が持てず、真っ暗な未来がほぼ確定している子でした。そんな彼女にある才能はただ一つ、痴女としての才能だけ。本作は彼女がその才能を謎の魔法生物ニュウルに見抜かれたことを切っ掛けに魔法少女になって魔法の力で己のメスとしての才能を磨いて明るい未来を掴んでいく物語です。
僕は魔法少女物は非エロだろうがエロだろうが余り好きじゃなかったんですが、この作品は魔法少女というテーマを本当に手際良く活用してエロ面白い話になっています。この作品を切っ掛けに他の魔法少女物にも挑戦して見ようかと思うくらいです。少々惜しい所があるとすればイベント数に比べて立ち絵のバリエーションが圧倒的に足りないということです。同じ立ち絵が別々のイベントに使い回されていることが多く、足りない立ち絵のバリエーションを演出と文章力で誤魔化しているって感じですね。これさえ何とか解決できれば本当に非の打ちどころのない作品なんですが…惜しいとしか言いようがありません。
それと作品紹介のサムネに書いてある通り、本作の主人公はバッドエンドになっても余り酷い目には合いません。本作でのバッドエンドは「魔法少女」としてのバッドエンドであって主人公のバッドエンドではないんです。要するに限りなく主人公に、特に「痴女」としての主人公に優しい世界という訳です。ハードな作品を好む方にとってはこれも惜しいと思うところかも知れませんね。僕としてはどのバッドエンドも納得の行く展開だったのでどれも良かったです。
あと、このゲーム、エロゲのくせに戦闘が本当によく作り込まれています。途中からは戦闘の方がエロより楽しみだったほどに。結構考えさせられるので戦略組むのが好きな方には特にお勧めです。
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女性向けでも男性向けでも全年齢作品でも基本フィクションなら、それも欲望に充実な18禁作品なら特にストーリーの作り具合がご都合主義になる傾向が強いです。が、本作は実体験を元にしているからか、ストーリーの作り具合が完璧です。
乙女向けですから女性視点で描かれる女性中心の物語になりがちなはずなのに、女主人公の心理も、パートナー男性の心理も最初から最後まで何一つ不自然な点がございません。男性が女主人公に惚れる理由も、女主人公が男性に惚れる理由も両方納得が行く形になっていて女主人公も、パートナー男性も充分好感が持てるキャラクターたちになっています。そのせいか、18禁作品なのに身体の相性より二人の心の相性が目立ちました。女として、男としてではなく単純に人として好感が持てる二人が結ばれる光景はそれだけでも見てて充分気持ちいい絵面でした。
本作にご都合主義な点があるとすれば二人の外見くらいでしょうね。両方とも美男美女で、仕事で疲れたりとかするところが全く見えないのでさすがに現実のサラリーマンたちとは結び付けがたいです。でもまぁ…商品だし、18禁だし、乙女向けだし、充分許せる範囲の脚色だと思います。大体18禁は女性向けも男性向けもどちらも欲望丸出しで異性の身体だけに集中しすぎて「異性らしさ」はあるけど「人間らしさ」は感じられない場合が多いので、「人間らしさ」を真面目に入れてくれただけでも評価に値すると思います。
性愛描写もインモラルな内容が全くない健全(?)なSMです。現実にSMを楽しむカップルたちの関係を充実に反映したって感じですね。何より「エロのための恋」ではなく「恋のためのエロ」って感じが良いです。どの作品よりも理想的な恋仲を表現してくれてると思いますので皆さんも是非読んでみてください。自信もってお勧めします。
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堀田先生の今までの作品の中でかなり実験的な作品です。今までは「ちょっとアホだけど愛嬌のある可愛い女子」と「カリスマ性があって強いけどちょっと怖い男子」の組み合わせを中心にしてもある程度は歪んだ純愛として解釈できるところがありましたが、今作では全くそういう「愛情」を感じられる要素がございません。あるとすれば「お気に入りのオモチャに対する愛着」くらいでしょうか?それくらい今までの堀田先生の作品の中でもヒロインの地位が下がっています。
登場人物の構成も女子一人と男子一人の関係ならある程度恋愛の流れに持ち運べるのに今作ではあえて女子一人を男性二人が共有する構成になっていて女子の地位が下がるしかない状況になっています。男子たちの視点から見れば自分以外の男子も使用している女ですから責任感を感じづらいし、愛情が湧こうにも留まってしまう構図ですから堀田先生が徹底的に女子の地位を落とすためにこういう状況を作りあげたのではないかと思います。
それでいて男子向けのエロ漫画で似たようなテーマ(催眠アプリ、共有ペット)の作品とははっきり区別をつけていて、飼い主の男子二人が全く取り乱しません。ペットの奉仕に感心したりペットの「品質」を絶賛したり、男子向けのエロ漫画だとありがちな描写が一切ございません。マゾ女の立場から見れば飼い主がペットの魅力のせいだとは言え取り乱すところは余り見たくないから納得の行く差別化です。そのお陰か男子向けのエロ漫画にも劣らない行為内容に加えて女子向けもの独特の「エロい関係性」が追加されて類稀な境地のエロスに至っています。
マゾ性癖のある女性なら必見。マゾ性癖がなくても「強い男たち」にロマンを感じる女性なら結構気に入るんじゃないでしょうか。
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エロ業界では大体良くも悪くも男女の交わりだけに集中しがちで世界観作りにはそこまで気を配らない傾向がありますが、本作はそんな業界の傾向など物ともせず、独特な世界観を立てた上で性の物語を綴っています。世界観がちゃんとしている作品自体が少数だけど、その少数の中でもほとんどの作品が「エロのための世界観」って印象が強いですが、本作は「世界観のためのエロ」って印象が強くて、世界観が整っている作品の中でもまた例外的な作品だって印象を受けました。
制作サークルのとっくり海月はシナリオ担当とイラスト担当の二人組なんですが、お二人とも元々クリエイティブ系のお仕事をなさっていたようで、作中のシナリオやイラストからも社会人出身の作家さん特有のセンスがあっちこっちに滲み出ています。ラノベ業界で社会人出身の丸○くがねさんが執筆した「オー○ーロード」から感じ取れる良い意味の異質感が本作にも出ていると言えば分かりやすいんでしょうかね?「オー○ーロード」がファンタジー小説なのに剣と魔法よりは政治とビジネススキルを中心に物語が綴られているように、本作も人間牧場ものでありながらメス牛のエロさ自体に焦点を当てるのではなく、人間牧場という施設とその施設の運営に焦点を当てています。その一環としてメス牛のことを語っているってスタンスですね。
世界観が充実している分、シナリオのクオリティーは当然高いのですが、イラストの方も身体の描写より心の描写に集中するスタイルで、エロい場面ではとことんエロく、エロくない場面ではキャラ自体にとことん集中できるように描かれています。ただ綺麗なだけの絵では感じられない「魂の籠ったエロ」が感じられますので僕はこういうスタイルが好みですね。
エロを求めすぎて逆にエロくなくなる作品も稀ではないこの業界では例外的に「エロをストレートに求めないから逆にもっとエロい」作品だと思います。ぜひ試してみてください。
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エロゲー特有の赤裸々な表現でエロではなく政治を語る傑作です。一般的に政治劇は、特に非エロ作品は表現の規制のせいで余りにも冷静に描かれる傾向がありますが、この作品は赤裸々な表現で政治の善悪がもたらす結果を何の躊躇なく徹底的に描くスタンスで、逆にとんでもなく熱い作品になりました。これほど熱い作品、僕は「天元突破グレンラガン」以外には知りませんね。その熱さ故に一般的な政治劇よりテーマが遥かにはっきりしていて、作品の方向性が揺らぐことなく最後まで暴政の恐ろしさと優秀なリーダーシップの必要性をプレイヤーに分からせてくれます。エロゲーだからできるクオリティーだけど、エロゲーだから教科書に載せることができないのが本当に残念な作品です。
ただテーマがはっきりしているだけではなく、物語としての深みも相当なもので、前作「King Exit」は主人公だけに物語が集中しすぎている感じがありましたが、本作では仲間一人一人にも主人公並みの深みの物語があります。しかもそのすべての物語が一つの大きな物語に収束するので、ストーリーのクオリティーは格段に前作より上がっています。ぶっちゃけ、どこかの有名なゲームシナリオライターさんが正体を伏せて出した作品ではないかと疑ってしまうくらいですね。マジで製作者さんって何者なのか前作から疑問が絶えません。前作も充分傑作だったのにさらに進化を遂げるなんて…しかも前作の未来の話ではなく前作の過去の話をここまで書けるとは…恐れ入ります、マジで。
子供がいれば子供が成人した後お勧めしたい傑作です。世の中の厳しさや人の人生がお互いにどう影響を与えていくのか、そして力関係を正確に理解して動くことがどれだけ重要なのかをこの作品だけでも充分教えられるほど出来の良い作品です。個人的には古典文学に負けない芸術性があると思います。赤裸々な表現に耐性がある方になら躊躇なくお勧めします。
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世界観やプロットにはやや矛盾点があるものの、キャラ作りの腕で全て勢いで無視して感動をくれる作品です。欲を言えばもっと磨きをかけて地下監獄の警備システムとか、初見の時は不思議に思わなかったけどクリアしてみたら「あれ?あそこであんな反応おかしくないか?」って思う場面をいくつか修正して欲しいところなんですが、今のままでも物語としては十二分に楽しめます。いや、十二分というか、既に傑作の域に達しているのでぶっちゃけ僕が欲張りなだけかも知れません。
個人的に僕はこの作品に巡り合ったことを深く感謝しています。何故かと言うと、僕が個人的に思っていた「表現に比較的に制限がないエロ方面の作品こそ非エロ作品では描けない現実味のある絶望と恐怖を描ける」という持論を裏付けてくれたからです。今までDLsiteでいくつかそういう裏付けをしてくれる作品をいくつか見つけられたんですが、この作品ほどのクオリティーを誇る作品はありませんでした。その分、この作品は「冒険のあるエロゲー」というより「エロで絶望や恐怖を表現し、それに立ち向かう輝かしい希望を見せてくれるRPG」って感じで捉えた方が正確だと思います。
その証拠に、この作品では一人も無駄なキャラがございません。男女老若問わず全員がそれぞれの価値観を持っていて、みんなそれぞれの人生を歩んでいます。男性キャラクターはただエロいだけのゲームだと竿役でしかないことを考えるとこのゲームを「エロゲー」として分類するのは作品に失礼なんじゃないかと思うくらいですね。ぶっちゃけ絶望や恐怖、状況の厳しさを表現するためにエロが使われてるだけなので、そういう表現を全部カットしてしまえばただの非エロの冒険譚にしか見えません。全年齢版で出しても良いんじゃないかなと思います。それほど物語としてのクオリティーが高いです。
僕と似たような持論を持っている方々になら自信持ってお勧めできる傑作です。
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ストーリーもゲーム性もキャラ作りも素晴らしい限りの作品です。 まだ最後までプレイした訳ではないんですが、十分すぎるほど楽しんでいます。 システムの作りはマニュアルを一度読まないと分かりにくい仕組みになっていますが、一度慣れてしまえばそれからは結構簡単です。多分このシステムを下手に作り直したら失望されるのではないかと思ってアリスソフトがリメイクを戸惑っているのではないかと思います。でも、個人的に僕はシステムよりストーリーとキャラ作りを優先する方で、本作の物語はかなり面白いものでした。 恋愛話とかではなく政治の話がメインなのが本当によかったです。こういう物語はかなり稀な方ですから。露骨に設定に日本とアメリカの世界大戦後の関係を取り入れていますから必然と言えば必然ですけどね。
特にキャラ作りに関しては、大体こういうゲームの場合、男性キャラクターのキャラ作りが薄い傾向がありますが、本作では逆に女性キャラクターのキャラ作りが薄く、男性キャラクターのキャラ作りが充実している傾向があります。そのせいか物語の流れも感情的な要素が少なく、徹底的にそれぞれの野望や志のために動く人物が多いです。まさに自分好みの展開で、色々と考えさせてくれる作品でした。時々主人公が話す現実主義的な言葉が特によかったです。確かに悪人なのに一応言っていることは筋が通っていて読むのが楽しいセリフばかりでした。男性メインの男性向けのエロゲーはそれだけで希少だというのに、脚本にものすごく力を入れていたのが感じられて素晴らしかったです。
色々語彙力が足りなくて困るほど、この作品は類稀な傑作だと思います。 ぜひプレイしてみてください。
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僕は本作をプレイする前にランス01しかプレイしていないんですが、ランス01とは比べ物にならないほど、本作はランスというキャラクターがどういうキャラクターなのかを色んな角度から見せてくれます。周りの人物の数も物凄く増えていて、彼らの視点からはランスがどういう人物に見えるのかも見せてくれます。なので、ランスを知り始めたばかりの人たちにとっては、ランスをより深く理解するには欠かせない作品だと思います。
ストーリー的にもランス01より遥かに深みがあり、話のスケールが大きくなったことに連れて色々なキャラクターが登場するんですが、割と男性キャラクターの比率が高くて、その新しい男性キャラクターたちもそれぞれ個性が強いです。ランス01では主に女性キャラクターたちの視点から見たランスが描かれましたが、本作では男性キャラクターたちの視点から見たランスという人物像もちゃんと描かれていて面白いです。特に戦時の話だからか、軍人キャラクターが多いので、軍略的にランスという人物を値踏みするところが見物でした。個人的に重度の女好きだけどただの女好きではないランスの一面にちゃんとスポットライトが当てられて興味深かったです。
本作に少し問題点があるとすると、ストーリーが結構長いのにそのストーリーをただただ追う以外にはできることが何もないというところですね。ランス01の場合、できるだけ敵を避けてガンガン進めることもできたんですが、本作ではレベルアップを怠ると必ず後で痛い目に合う仕組みになっているのでランス01よりは作業感が強いです。ランス01が探索ゲームって感じなら、本作はガチで戦闘を中心とするRPGって感じですね。ただし、プレイできるキャラクターたちの性能は余りバランスが取れているとは言えないので、早めに主力メンバーを見極めて育成した方が楽に進めます。育成するメンバーを間違えたら相当苦労を強いられるのでご注意を。
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よくありますよね?表紙だけ立派で中身は適当すぎる漫画や映画。この作品はその真逆です。サムネ画像は超適当なくせに中身は最高すぎます。非の打ち所がございません。あるとすれば皆さんご存じの適当なサムネ画像それだけです。ストーリーも、設定も、キャラ作りも、ゲーム性も、エロスも全てトップレベルのくせにサムネ画像だけがボロボロです。本当何で製作者さんはあんなサムネ画像を放置しているのか理解できないくらいです。
まず最初に言っておくことは、このゲームはエロゲというより「エロ要素が入ったRPGゲーム」ということです。僕はプレーしたことがないんですけどDLsiteの名作の一つである「Demons Roots」も似たような評価をされていると聞きました。このゲームの中心はあくまでも主人公の冒険でエロ要素はおまけみたいなものですが、そのエロ要素すら設定で冒険に溶け込ませています。話の作り方が良すぎるところを見るとこのゲームの製作者さんは何かの小説を執筆された経験があるのではないかと思います。
キャラクターたちの作り方も凄まじく、それぞれの性格がはっきり表現できていて、エロゲでは「ただの男」、「ただの女」みたいな扱いにされがちのキャラクターたちにしっかりそれぞれの個性を与えています。キャラクターたちの会話を読んでいるとエロ要素がなくてもそれだけで笑えるし微笑ましい気持ちになります。決してキャラクターの数が少ない方ではないというのに素晴らしいです。
エロスも単純なスタイルの絵なのにも関わらず男女の交わりのエロスをしっかり表現できています。むしろ単純なスタイルだから色気をよりはっきりと認識できてしまうところもありますね。すべてのイラストに差分が入っていてアニメーションを見ているような錯覚を起こします。そういうイラストのボリュームも凄まじいです。僕もまだまだ全イラストを解禁していません。
是非やってみてください
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今まで個人的な経験で言うと、女性向けは男性向けに比べて設定や脚本の出来が「浅い」傾向があります。女性向けは大体エロだろうが非エロだろうが恋愛や結婚を題材にしているし、物語上の事件も登場人物たちの気持ちの変化などでアッサリ解決してしまうことが多いからです。その結果、女性向けというジャンル自体がかなり単純で浅いジャンルになっていると個人的に感じてました。だけど、本作は例外です!
嬉しいことに、本作は設定も脚本も登場人物たちの気持ちの変化でアッサリ片づけられちまうような作り方はしていません。物語の主導権はあくまでも主人公たちの気持ちとは無関係の「蜂須賀家の呪い」にあって、主人公たちはあくまでもそれに対応する形で物語が進んでいきます。女性向けの作品で共通的に見られる「全てがヒロインを中心に回っている」感がこの作品にはないということです。むしろどっちかと言うと本作でヒロインは良い意味でも悪い意味でも呪いに振り回されっぱなしです。(笑)
もちろん、物語に矛盾点や穴が一切ないという訳ではありません。詳しくは語りませんが、途中でかなり重要な問題になる「神饌の儀の周期」のことがそれまで全く説明されてないことがかなり痛いですね。「あれ?なんでそれ今更問題になるの?今まではこんなことなかったの?あんな色々対策してる家で?そう言えばこの儀式ってどれほどの周期で行われてるの?説明ないんだけど。」という疑問が沸くところです。
しかしそれ以外はそこまで目立つ問題はございません。作者さんが絵のみならず物語にも相当熱心に情熱を注いでらっしゃていたことが分かるところですね。性愛描写を含む絵はもちろんのこと、物語まで類稀なクオリティーで仕上がっている名作です。自信持ってお勧めします。
追加漫画の要請:二人が年を取っても仲良しなところを二人の成長した子供の視点から観察する話をどうかお願いします!両親としての二人が見たい!
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18/08/2024
遂に終わりを迎えました。オメガバース世界観での純愛物語が。長いと言えば長くて短いと言えば短かったんですが、遂に最終話がここに出てしまいました。
内容は流石に最終話だからか、急激な盛り上がりがあったりはしないんですが、落ち着いていながらも回収すべき伏線はちゃんと回収するって感じでしっかりした展開になっています。少し惜しいところがあるとすれば夫のお父さんが思った以上に話が分かる人だったので特別な事件とか起きることなく話が丸く収まったってところですかね。正直何か起こるだろうと思っていたんで残念でした。
それ以外は二人の妊活、育児、成長した子供たちとの日常などがありますが、これらは元々何か事件が起きうる題材じゃないので普通に平和で、普通に癒される内容になってます。特に評価したいのは主役二人が中年夫婦になったところを描写しているところですかね。
大体の女性向け作品は主役たちの若い時だけに集中してとりあえず外見的に華やかで美しい時期だけを取り上げたがる傾向があるんですが、本作は主役二人の愛がちゃんと家庭という形で実って幸せになったところまで描写してくれてます。年を取って若さを失いつつあってもそれを代償にしてちゃんと家庭を築くことができた二人の姿は見てて凄く心が満たされたので何度も読み返したいところです。できれば二人が子供たちにとってどんな親だったのかも見てみたかったんですが、それは尺の都合か出てません。
もっと掘り下げて欲しい題材が掘り下げず終わってしまったのは残念でしたが、シリーズの最終話として話を綺麗にまとめることを優先した結果だとすれば納得はできるクオリティーです。実際、主役二人が家庭を築くために乗り越えるべき物は全部乗り越え切りましたから。短編作品だったら疑問が残る出来ですが、シリーズの最終話としては充分です。
今までシリーズを楽しんでくれた方々なら楽しく読める一作だと思います。
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恋人の間の純愛を求める方々には微妙な要素が多いですが、理想のご主人様に徹底的に手懐けされて徹底的に従属する側になり甘々な感じで可愛がられたいと想うマゾ性癖のある方々には自信もってお勧めできる作品です。
この作品が純愛ではなくSM物だと思った理由は色々あるんですが、一番大きかったのが主役二人が個人と個人として接しているというよりはそれぞれが大勢のフォロワーたちを率いている裏垢界の上流市民同士として接していると感じたからです。両者共に裏垢界で君臨する側の人間で、その二人が首脳会談って感じで駆け引きをしてる謎の緊張感が作品の冒頭部を占めています。
だけど、それは本当に冒頭部だけの話。作品情報で分かる通り、これはヒロインのひなちゃんが徹底的に堕とされるための布石でしかありません。俗に言う「上げて落とす」テクニックですね。この落差がかなり激しい上に、その過程も無理やり力でねじ伏せられる訳ではなく、トロトロで甘々に抵抗する意志を溶かされてしまうんです。正にマゾ女の夢見る堕ち方そのものです。
その結果、ひなちゃんは君臨する側から従属する側に回り、その時点まで募っていたフォロワーたちも失いますが、相手役のともちは以前と変わらず裏垢界の上流市民としての生活を続けます。ひなちゃんはともちに愛される女たちに仲間入れしてともちの「戦利品」になりますが、ともちは何一つ失わず、しかもひなちゃんは自分の過去などを明かしているのにともちは何一つ自分のことを言いません。正に「絶対的覇者」としての風格を維持します。本作が純愛と呼べない理由がここにあります。マゾ女には最高ですが恋する乙女には不向きの内容ですからね。
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07/07/2024
音声作品は音声だけでしか表現できない都合上、余り世界観重視のエロスは求めづらい形式です。だけど本作はその形式の限界に果たし状を出している作品です。僕は普段から世界観から入るエロスは正義だと思っているので、買わせていただきました。他にも世界観がちゃんとした音声作品を試してみたい方には良い作品になると思います。
ただ、音声作品の都合上、作中でオペレーター役の人がずっと解説する形になっているのでエロスを世界観より重視する方には少し微妙かも知れません。「エロスと世界観、どっちも大事だけどどっちか選ぶんなら世界観の方をもっと重点的に楽しみたい」という方にだけお勧めします。
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16/06/2024
ストーリーから作画まで何もかもが野生じみている作品です。特にヒロインは設定上学生ってことになっていますが、どう見てもあの身体は成人女性のトップモデル並みかそれ以上の品質を誇っています。あんな肉付きであんな若さだとそりゃ寝取られるって頷くしかないほどです。実際、作中では間男以外にもヒロインを寝取ろうとする同級生たちが出てきます。間男に優先されてカヤの外って扱いですが。彼氏君がどれだけ格下に思われているかが伺える場面だと思います。
ただ、この作品に一つ問題があるとすれば、ストーリーがもっとありそうなのに掘り下げずじまいってことです。野生じみた内容に反して主役キャラクターたちにそれぞれ動物としてではなく人間としての個性と関係性を与えているにも関わらず、伏線くらいのレベルにしか取り扱ってません。特に後半はそういう人間性が何の前触れもなく丸ごと消滅しています。
男性向けの作品が女性向けの作品より動物じみた関係を取り扱う傾向があるのは周知の上ですが、前半であんな良い感じに拗れた人間関係とか色々と良い素材が出てたのにそれを活かさないのはどうかと思います。時系列的にも過去と今、もっと前の過去と今を行ったり来たりする構成になっていて少々雑な構成だと思わずにはいられませんでした。
あとがきの内容によると、この作品は元々8pくらいの漫画でしたが、どんどん内容が膨れ上がってしまって出来上がったものらしいです。構成が雑なのも、キャラ作りが中途半端なのも多分このせいでしょう。
ただ、その分、NTRの破壊的な美学は極めています。女性向けだったら天が割れても描写できないだろうくらいに人間関係の破壊が赤裸々に描かれているのでそういう美学を高いクオリティーの作画で見てみたい方には断然お勧めできる作品です。ある意味、女性向けでは決して取り扱えない男性向け固有の美学を極めた作品だと評価できますので、好みの合う方なら是非。
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20/05/2024
最初から最後まで綺麗な作品です。作画だけの話ではなくて物語の展開も「さすがに綺麗すぎ」って思うほど綺麗です。セフレという爛れた生活を思わせる題材を取り上げていますが、本作での描写上はその爛れた感覚が全く感じ取れません。そもそもセフレになった切っ掛けもお互い都合の良い性処理相手が必要だったって訳ではなく、「慰めたい」、「慰められたい」という気持ちが暴走した事故って感じです。その分、この作品は徹底的に純愛に走っている作品なので「セフレ」というタイトルから性欲旺盛な男女の話を期待した方は少しガッカリするかもです。
だけど性愛描写だけは「セフレ」をタイトルに入れている分、エロに充実した描写になっています。男性向け作品でよく出てくる定点カメラ構図で藤堂君に犯されまくる寧々ちゃんの姿はエロ以外の何物でもありませんでした。ただ、やはり女性向けなのでもっと過激になっても良いところの性愛描写が加減されている感じが強いです。純愛重視のストーリーを溶け込ませるためだったかも知れませんが、全体的に性愛描写から「力」を感じられないのは少々残念でした。
それと、現実味のある大人の恋愛を目指していたらしく、恋心とか失恋とか片思いとかそういう情緒的な描写に日常感を持たせています。いきなり感情が爆発して自分の世間体を自分がぶっ壊すような劇的な描写は皆無ってことです。登場する人物みんな自分の気持ちに正直ですが、その表現方法がちゃんと社会人としての規範を遵守しているって感じです。だから何もかも感情任せで劇的な展開に持ち込むようなキャラはおりません。そういう劇的な作品に比べるとどっちかと言えば「静か」とまで思える落ち着いた描写が続きます。
タイトルの「セフレ」に惹かれた方には少々お勧め難いものの、「純愛」に惹かれた方には自信もってお勧めできる作品です。特に現実味のある描写を好むなら尚更そうです。
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29/04/2024
終始一貫、タイトル通りの、そして作品紹介通りの内容です。狼少女は自分が望む相手との未来を守るため抵抗の意志を示し続けるのですが、余りにも無力な立場であるが故に何もできず自分勝手な調教師たちに躾けられ続けます。余りにも理不尽で、余りにも非力な状況で何とか精神だけは保とうとするものの、それも徐々に限界を迎えます。読んでいると調教師たちが勝手に狼少女の生態について決めつけたりして狼少女の尊厳までも蹂躙されるところが何というか...かなり現実味があります。現実でも立場の弱い人って上の者の評価通りの人間だと決めつけられがちですから。色んな意味でゾッとさせられる作品でした。
内容自体はストレートだし、作画はさっぱりしてるし、購入して損する作品ではありません。ヒロインも絶望してもおかしくない状況でもかなり粘るので色々好感が持てるタイプです。ただ、その分、即落ち展開などを期待している方にはお勧めできません。本作のヒロインはかなり精神力が強いタイプなので、似たようなジャンルの作品のヒロインたちのようにすぐ堕ちる展開を望む方々はガッカリするかもです。もちろん、強いヒロインをお求めの方々にはお勧めできます。
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本作はターゲット層がはっきりしている作品です。自己肯定感が平均以下だけど、社会人としての道徳観念は強い、でもそのせいで自分の欲望に素直になれない全国の真面目陰キャ女子たちがそれです。後はそういう人物像に女子力の高い身体を与えてヒロインを作り、またそういうヒロインを高く評価してくれてセックスも上手くて業務能力も高い先輩を相手役としてくっ付けます。すると、じゃじゃじゃーん! 真面目陰キャ女子の夢が何でも叶っちゃう世界線の完成です!
物語的にも起承転結が整っていて基本に忠実な物語だと感じました。ヒロインがグラビアアイドル級のプロポーションを持っているのにも関わらず陰キャすぎるところが時々気に障ったりはしましたが、ヒロインが物語を引っ張る力に欠けている分、パートナーであるヒロインの先輩が力強く物語を引っ張ってくれるので許容範囲内でした。ヒロインも作品も、色々とパートナー役の男性キャラの度量に救われてます。
性愛描写も女子が夢見るシチュを的確に狙った内容でした。片思いの相手に自分の身体の価値を認められた上で欲情の対象になり、優しく、だけど力強く貪られるのは少し性欲の強い女子なら誰でも夢見る最高の性愛経験じゃないでしょうか。マゾっ気があるなら尚更のことです。それでいて、アフターケアも完璧。やり捨てなんて野蛮な仕打ちは以ての外。女子の夢見る理想の性経験に、理想の恋人像だと言えます。
ただ...そうですね。男性キャラクターをSだと評価するにはちょっと行為内容が温いってところがありますね。便宜上二人の関係をSMカップルとは言っているものの、それはあくまでも二人の人格的な相性の話で、性行為の内容の話じゃありません。その点、相手役はSと言うより「男前」と言った方がもっとしっくり来る性格をしてます。責任感強いけど、良い「女」には強い所有欲を見せる、的な性格だと言えば分かりやすいでしょうかね。
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前作は二人の馴れ初めが主題でしたが、本作は恋仲の維持が主題となっています。その分、真面目陰キャ女子であるヒロインの負のエネルギーが物語を引っ張っていて、前作で相手役が物語を引っ張っていたこととは真逆の構成になっています。そのせいで前作は全体的に希望的な描写と展開になっていましたが、本作は絶望までは行かないものの、かなり背徳的な雰囲気の作品になりました。ただ、この場合「背徳」と言うのは二人がお互いのことを「男女」としてではなく「雄と雌」として求め合い始めると言う意味であって、結果的に二人の関係は大きく進展します。要するに、もっと露骨的にイチャつくってことです。
前作では少なからず二人の間にあった「社会人としての規範」がどんどん薄くなって二人が個人と個人として、雄と雌として向き合うことでお互いとの距離がどんどん縮まっていく様を見ていると「この二人、もうちょっとで家庭作りそうだな」って雰囲気を読み取れます。二人の男女が社会的規範を超越して一つに結ばれた瞬間家庭が生まれるんですから、こういう展開は極めて自然の摂理に沿った内容だと思います。その分、作品全体から野性の感覚が感じ取れます。
サラリーマンだらけの現代ものなのに、野蛮になることなく、純粋だと言って良いほど野性的になっていく二人の関係は、ある意味男女の交わりの本来あるべき姿を表しているとも言えます。脇役の方々もスーツ着ているだけで挙動はかなり動物じみてます(草)。
性愛描写と行為内容は二人がお互いの性癖をより深く理解したことによって前作よりはハードになっています。さすがに男性向けのエロ漫画みたいに「暴力的なまでにハード」にはなっていないしなって欲しくもないんですが、そこそこハードな男性向け作品に負けないほどハードです。つまり、女性向け作品の中だと上の中くらいはハードってことです。マゾ性癖がない方はちょっとビックリするかもです。
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素晴らしい題材を素晴らしい絵柄で描き上げた作品です。内容は作品紹介に書いてあるそのままですので内容に関しては省いて早速レビューに入らせていただきます。
この作品は良い意味でも悪い意味でも極めてペースが速い作品です。28ページに詰め込めるギリギリの情報量を詰め込んでいるので、登場人物たちの今までの事情を取り上げる冒頭ではサクサク進められて助かるものの、現時点の話になると話の展開が早すぎる節がありました。
もっと過去回想とか入れてもよさそうな場面でもただ話を進めることだけに集中していて「あ、ここもっと細かく描写したらもっと良い話になるんじゃない?」って思うところが多かったです。テンポが速いのは確かに漫画としては長所ではあるものの、この作品の場合、題材のポテンシャルが高すぎてむしろもっと面白くなれる内容を作家さんが自らの手で削ぎ落している感がありましたね。
その結果、自分的には題材のポテンシャルを半分くらいしか生かしてないって感じました。残りの半分も登場人物たちの過去と現在時点で取り上げられただろう物語の話であって、登場人物たちの未来の話は除外した上での推測値です。ぶっちゃけ、この作品の題材はもっと掘り下げて単行本にしても良い題材だと思います。ただの読者の自分から見ても色々と続編を描けるネタが沢山詰まっている物語なので是非続編を出してほしいです。
ネタバレ無しで例を挙げさせてもらうと、女師匠が淫紋調教された経緯、当時弟子はどこで何をしていたのか、女師匠以外に淫紋調教された女性は存在しているのか、存在しているなら彼女たちはどう生活しているのか、弟子は他の被害者たちに接触を試みたりはしなかったのか、女師匠の戦士としての評判は淫紋調教の後どう変化していたのか、女師匠が女であるにも関わらず戦士を目指した理由は何なのか等々... どれも魅力的すぎるネタばかりです。
是非! 続編を出してもらいたいものです
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