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「甘絡尋問」 へのレビュー

甘く堕ちてゆく…

2018年12月26日   さたけ さん

このレビューは参考になった x 2人

レビュアーが選んだジャンル :

登場人物の立場からもわかるように、
また、作品内容にも書かれているとおり、
プレイ内容はアブノーマルなこちらの作品。
正直、個人的にはそういう作品は苦手なの
ですが、聴いてみるとそこまでハードな
印象は受けず(内容は濃厚なのですが)、
あんまり得意じゃないなーとお思いならば、
ぜひ、サンプルを聴いていただきたいです。
何より、椎名様のお声、素敵ですので!

尋問官のリオは、嗜虐的でありつつも、
基本的には職務に忠実で、
他者に感情を動かすことはありません。
ちょっと慇懃無礼な丁寧な口調が印象的で、吐息を吹き込むような喋り方が妖しく、
セクシー。じわじわと真綿のように
精神を絡めとり、執拗な攻めで
屈服させようとしますが、
体を暴かれても芯を見せるヒロインに、
これまで感じたことのない感情を
自覚して高ぶるハイライトは、必聴です。

尋問官と囚われ人がゆえの、
お互いしかいない空間と、
そこで育まれ始める奇妙な関係性。
そこには昏い劣情しかないと
思わせられますが、反して、
物語の結末は濃密な甘さを帯びてゆきます。

世界観は、終始、退廃的なストーリー。
いきついた二人の関係は主人と所有物で、
ヒロインは首輪をつけられ、
いまだ囚われの身のまま…。
御礼トラックにおいても、
二人の周囲は破滅に満ち溢れている。
けれども、命令をくだしながらも、
甲斐甲斐しくひざまづいているのは、
一体どちらなのか。
おそらくその顔には、微笑みをたたえて。

そうして一方も、否定をしながら、
同時にすでに、陥落してしまっている。

閉じた世界で、
あなたは美しい、と、乞われる日々は、
至極甘美な空気に満たされています。

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