月の下さんのレビュー一覧
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同人音声の金字塔、「道草屋」新シリーズ開幕。
春の訪れ…にはちょいと遅いかもしれませんが、それがもしかしたら彼女らしいのかもしれない。
やはり注目すべきは今回の担当のなつなさん(以下、なっちゃん)。
お宿に向かう途中で出会い、お宿でまた再会しますが説明にある通り、従業員さんではありません。
この「お客さん同士」という「対等の関係」と「新たな出会い」が大きなポイントとなっています。
仲居の皆さんとは「従業員と客の関係」、かつシリーズが進んでいる事による「出会いから進展している状況」ですから、シリーズに慣れている旦那様にもいい感じに新鮮に聞こえるでしょう。
丹羽うさぎさんの演技も完璧にマッチしております。
なっちゃんの持つ素朴さと人懐っこーい感じ、ほんのり疲れた雰囲気を宿したお声といいますか…想像通りの期待以上の噛み合わさり具合でした。
今後のご活躍も楽しみです。
新シリーズの初回というだけあって、施術内容は道草屋準拠で非常にオーソドックス。
だからこそ、音に関しては言うことはないです。そういうことです。
ただし、その施術を従業員の立場ではなく、お客同士…ひいては友人同士でやるからこそ、ちょっと違った感覚がするかもしれませんね?
準新人となったいのこさんから約5年、遅咲きならぬ散り始めの出会い、これからの道草屋の世界を新たに彩るぺんぺん草ガールとの新たな友人関係を結ぶために歴戦の旦那様はぜひ聞きましょう。
そして、このシリーズ気になってるとなってる未聴の旦那様候補なそこのアナタ。
新シリーズの初回だから聞きやすいぞ、是非とも聞いてたぬさんになりましょうや。
これはアナタ宛のバスチケットだ。
余談…同梱されている数コマ等をご覧になればわかりますが、このなっちゃん…過去がなかなかハードです…終盤パートでそれが漏れているくらいに…
というか、この過去も相まってなっちゃんに感情移入しまくる旦那様も多いかもしれませんね…
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玄関でお迎えした時は(そういうサービス頼んでないよ?)と思った数十秒後に(犬だこれ…)ってなります。
ということで心も体も犬なアホっぽいレトおねーさんに癒やされ尽くされるアニマルセラピーな作品でございます。
(あー、じゃあこの犬のおねーさんにわしゃわしゃされんのかねー)とおもてたらまさかの「んっ!」とこっちがわしゃわしゃする側。
困惑しながらも撫で続けていると、あれ…悪い気はしないぞ…と自然になっていく話運びが非常に良き。
そりゃ口角も上がる。そりゃ笑う。そしてそれを見逃さないレトおねーさんマジ犬。共感力ってすごいね。
また耳舐めがなかなか絶妙に感じました。
犬がじゃれついてくるたのしー?な感じの遠慮のない舐めとせくしー?な感じの耳舐めが混ざったせらぴー?な塩梅が非常に心地よい。
ともかく逢坂さんのアホっ子ボイス演技の破壊(いやし)力が突き抜けております。
ドヤ顔しながらものすごく直情的なセリフを漏らしながらも、賢さアピールに小難しい単語を並べたり、防御不可の劣情を唆らせるような言葉も出てきたりとヤバい。
雪崩の如くお話してくる中で、しっかりと相手の意志を汲み取りながら気遣いも隠さないのがとにかく染み込む…
癒やしパートの時もえっちパートの時も、アホっぽさと包容力がハートにダイレクトアタック仕掛けてきてつらい。つらくない。
メンタル的に疲れ切ってる時に聞くと多分昇華する恐れがあるのでマジな限界の時は注意して聞いて生き返りましょう。
犬にも種類があるし、犬以外のアニマルセラピーもあるし…他の子も指名してみたいなーとも感じました。(遠回しなシリーズ化希望)
最後に…アニマルとは愛情と責任を持って、最後まで一緒に寄り添いましょう。
アニマルの感受性を甘く見てはいけませんのだ。
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5度目にして、ついに彼岸へ至る(美少女の)私。
ユリちゃん曰くの最近の変わった子たち(死神を押し倒して逆に毒針耳かきしたり、死に魅入られて何回も船に乗っては死神に諭されたり、理由はともかく川に身を投げたりするようなのを指す)と違い、ガチで命を落とした三途の川新参者が今回の貴女です。
つまり、聞き終われば臨終にございます。(本当に死んだりしませんのでそこは大丈夫)
聞き手の立場もですが、今回は終始ユリちゃんによる施術が続くのがポイント。
初めての耳マッサージに始まり、ゆったりと、それでいてしっかりとそれらの行為は安眠へと誘います。
加えて耳舐め解禁です。舐める具合もセクシャルな感じは薄く、愛おしいものを愛でるかのような、何か慈しみを感じるものですので、やっぱり眠くなります。
まるで死への誘いのように。
シリーズ5作目にして定番なASMRメニューをするのがむしろ新鮮味を感じる…
それでも変わらぬか細きユリちゃんの声。これがあるから寝るのだ…
繊細な声色からぽつぽつと紡がれるのは死の意味、さらにいえば命は死神が司るということ。
考えてもみよう、彼の者は過去4度も此岸に命を戻した、そして今回は彼岸に運んでいる。つまり死神は生殺与奪の権なんて毒針以前に元から握っているのだ。
だが握られてるからこそ、そこにある安息が自覚できるのではないだろうか?
サークル様の文句通り「死んだように眠れる」というのは間違いありません。レビュー書き終えるまで何度死んだ(聞いた)か…
これまでの臨死ではなく本物の死…そういう点ではこれは看取られ音声の一種なのでしょう。
前4作と同じく、聞けばじんわり熱が灯るのですが、今回は還るのではなく逝く…なんか熱そのものになるイメージがしました。
ついにユリちゃんによるお迎えを味わいたい毒針耳かき最新作。最近の変わった子たち(過去作を聞いてきた人)なら是非に。
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気がつけば世界は崩壊を迎え、死滅へと至る道筋を辿っていた。
兵士である自分はそれを防ごうとしていたのか、或いは促そうとしていたのか――最早そんなことは頭の隅からも零れ落ちていた。
何故なら、生き残ってしまったから。過去ともに死ぬこともできず、何もない未来と生を歩む現在へと堕ちてしまったから。
このままでは死者のような生者として、生死の境目が曖昧であり続け、やがて消えてしまう。―――まぁ…それが世界を殺した罰なのだろう。
―――だけど君がいた。世界の気まぐれなのか、この死にゆく世界で自分の命を拾い、「生きて」と宣う者が目の前に現れた。
君の名前も、君が何を言っているのかも、さっぱりわからない。なんだか生意気な態度もとっていれば、急に寂しそうな顔もしている。
そんな自分よりも弱く、儚い存在なのに今を必死に生きようとする君が――こんな世界だからだろうか――あらゆるものより強く見えた。
だからこそ、もう少しだけ。君と一緒に。この虚無の世界で生きてみたいと、自分の心に火を灯すことにした。
…とまぁ、作中のへーたいさんのモノローグを妄想で書きたくなるくらいにはガッツリとハマりました。
チームランドセルさんの得意技ともいえる凝りに凝った世界観設定が、これでもかと心をぶん殴ってきてくれます。
ASMR作品、というよりはシチュエーションボイスドラマに近い感じ。同サークル内なら、毒針のβや英語のβの雰囲気が一番近い気もします。
ストーリー設定を踏まえつつ、少女の言葉と環境音に耳を傾けて、終末世界へ浸りましょう。じんわりと、心に熱が生まれてくるはずです。
聞き終えて沸々としたのは、この二人の迎える結末は決して見たくなく、これからの経過を断片的に切り取って聞いたみたいな、という感情でした。
たとえこの先の未来に何があろうと、二人が別れることは決してありえないんだ!と断言したいですね。
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初めに、この作品単体でもしっかり楽しめますが、できればLoser/s様の過去作に触れておくといいでしょう。
特に前作の「うさみみボウケンタン」だけでもクリアしておくべし。ハートへのダメージが桁違いになるので。
端的に表せば、心という心ををいろんな針で刺され続け、その痛みすら愛おしく感じてくるゲーム。それがこのMECHANICAでございます。
その揺さぶられた感動は間違いなく本物です。後生大切にするといいのだわ。
実際のプレイ感としては謎を解きながら日常を謳歌する…というのが妥当でしょうか。じっくりしっかり咀嚼するかのようにクソッタレなギロチンシティの日常を楽しみましょう。
しかし、このゲームにおいて無視できない要素が二つ、それは「音楽」と「セクハラ」!
音楽は物語の根幹に関わるため、特に力が込められており、150以上もの音源が利用されています。
そしてその全てが、鳴るべき場所で奏でられ、プレイヤーを「主人公」へとさせていきます。
セクハラに関しても大分パワーアップ。いつでもどこでもできるようになっちゃってます。
ゲーム的にも色んな意味で積極的にセクハラはすべきなので、可愛く完璧、エロいメイドにどうぞイタズラしまくって下さい。
もちろん自室でもっと濃密なイチャイチャもできます。つーかイチャイチャしろ。
SFサイバーパンク!セクハラ!音楽!そしてなにより…愛!!
様々な要素の乱痴気騒ぎが溢れる西暦5029年の水星の小さくも壮大な冒険がメイドロボと共にあなたを待っています。
…正直、ネタバレ抜きでも800文字で魅力が伝えられない、もっと伝えるべきことがあるんじゃないかと書きながら感じております。
だからこそ、だからこそこの作品を手にとってプレイして頂きたいのです。
だってこの感動は独り占めすべきではないから。バカ騒ぎってのは、一緒にする人が多くなればなるほど素敵になるから!
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ひげばこさんの寝具擬人化シリーズそのよん。ぴっかぴかの新人(しんぴん)さんが今回の癒し手です。
正当な続編としてはなんと4年ぶり。予告に見えた時に喜びの声が出たのはナイショ。
まず今作の癒やし担当のシーツさん、過去の寝具さんたちと違って、聴者にとって馴染みのある存在ではありません。
そういう点ではシリーズ初とも言えるシーツさんの初々しさがなんとも新鮮。シーツはまっさらで新しいものがいいとはよく言いますが、そういうのを踏まえた設定の落とし込みが非常に秀逸。
夏癒さんの脳みそ蕩けボイスの破壊力はもちろん健在。たどたどしいマニュアル的な説明や、シーツさんジョークがいい感じに脱力を誘います。
すいませんこのシーツ被りながら聞けばよろしいですか。よろしいですね。
さてしんぴんさんではありますが、お客様を癒すための技術はしっかりと備わっております。流石は高級シーツ。
初めてのおもてなしで緊張こそしていますが、段々それが解けて彼女の素ともとれるマイペースな雰囲気が醸し出されてきます。
あと、耳かきをする理由が過去最高に可愛らしすぎた。違う、そうじゃないけど、そうだね…
また、今回はホテルのスイートルームでのお癒やしというのもあって、前半部はピアノによるヒーリング・ミュージックがBGMとして流れているのも特徴的。
お家での寛ぎとはひと味違った雰囲気をバッチリ演出しておられます。
そして、後半の耳かきやお休みのお時間には無音になるので緩急がついててこう、スゥッと寝れますね。
聞く際には新品か洗いたてのシーツを用意して聞きましょう。できれば高品質なものが望ましいです。
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一目惚れからの恋人へ、恋人からの夫婦へ。その道のりというドラマを非常に重視されている傑作。
過去のレビューでも言及されていますが、「静と間」の使い方がとにかくすごく上手です。
効果音も声も少ない消音時間が多め。初めて聞いた時に「ここまで静かなのも珍しいな」と感じました。
ただ、それによって生まれるリアル感は制作者の目論見通り以上に発揮されてると言えます。
初えっちまでの時間は約30分ちょっと。初めて聞く際はズボンを下ろすのを待って、まずはじっくりとこの部分を聞いて頂きたい。
この馴れ初めのドラマがあるからこそ、後半のえっちパートの威力がケタ違いになるのです。
雰囲気作りのための日常パートの重要さをなーんとなく感じれるのではないでしょうか。
そして後半のメインであるえっちにおいても「気持ちよさから上がる声」というものは控えめで、「幸せを噛みしめるような息遣い」という演技がメインなのがポイント。
快感よりも幸福感のが勝る愛のあるえっちってのはこういうのなんだなぁと胸に刻んできてくれますぞい。
シナリオ、演技、音響…その内のどれかが少しでも欠けていたら到達できなかったリアル感がここにはあります。
ある意味では、現在好評を博すフォーリーシリーズの原点とも言える作品とも言えるでしょう。
あちらからテグラさんの作品に興味を持たれたユーザーさんには、ぜひとも一度聞いてほしいところ。
物理的と精神的な距離感を表現した演出は、発売から時が経って様々な作品が出た今でも、トップクラスの出来と断言できるので、件のシリーズが刺さったならこちらも刺さると断言できます。
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テレビや雑誌でしかお目にかかることのできない国民的アイドルに、クラブで、ホテルで、一対一で、極上のサービスをしてもらう。
刺さる人にはぶっ刺さるシチュエーションですね。私には深々と突き刺さりました。
今回のお相手は国民的アイドルの桃瀬ひなみちゃん。アイドルとしての表仕事の傍ら、こうした「仕事」もしているようで。
国民的なアイドルにだって下積み時代があって、それがこういった「営業」だったりしたわけで…
そういう「ノンフィクションっぽさ」が薄っすら感じられたのが、Whispさんの他シリーズにはにはない魅力が詰まっているように感じました。
また、【上流階級専用高級美娼婦倶楽部】という肩書設定からは「フィクションっぽさ」があり、それらが絶妙に混ざり合っています。
古都ことりさんのあま~い声と演技がひなみちゃんに非常にマッチしているのも注目点。
彼女にとってはこうした「営業」についても、後ろめたい感じはそこまでなく、むしろ誇りや楽しみを持ってサービスに挑んでくれるので、そういった部分はエッセンスとなっているのも特徴。
また、プレイの最中にしきりに「アイドルと~」という部分を繰り返して強調してくるので、今宵の特別感をガンガン盛り上げてきてくれます。
自分の強みを100%どころか120%で活かしてくる子ってステキですよね。
あと、キャストコメントを聞いてみると、ひなみちゃんによりハマれるかもしれません。
ありそうでなさそう、もしかしたらあるかも。というかあってほしい。
そういったシチュエーション設定が非常にクリティカル。こりゃ設定の勝ちってやつだよ。
…いやどんだけシチュエーション部分推すの自分。どんだけ刺さってんのさ自分。
つまりは、こういうアイドル風俗設定が大好きなんだろう?って方にはとてもオススメできます。
あと、ひなみちゃんと約束したので個人的にはまた指名したいですです。
レビュアーが選んだジャンル
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もう私、三途の川の常連って言っていいんじゃないかしら。
といっても今回も前作とは関連性はございませんので安心を。
チームランドセルさんの十八番、毒針耳かきの死神ユリちゃん四度でございます。
今回の舞台はなんと三途の川の中。ぽこぽこんとした水中の音が聞き手を包みます。
聞いていると船の上のゆらゆらした感覚とは違い、ふわふわした浮遊感を覚えますね。
また、声の聞こえ方も所々でエコーがかかった感じになり、水中感が強調されている風にも思えます。(苦手な方用にエコーなしもある素晴らしい配慮も!)
…あれ、ところで三途の川って落ちたらマズいんじゃ?そもそも何で落ちた?
そこら編を踏まえつつ、ユリちゃんのお話を聞いていきましょう。
他の方のレビュー通り、自分も寝落ち率が9割超え。やはり七瀬さんのか細いささやき声の威力が強すぎる。
さぁ貴女も生殺与奪の権を握ってもらいながら、死と安らぎの世界に身を投げて。
死は安らぎで、救いか?生は苦しみで、苦痛か?痛みは癒やしか?
今回も、その狭間である彼岸だからこそ聞けるお話に仕上がっております。
臨死常連の皆様にはぜひ聞いていただきたい一作でございます。
しかし毒って慣れてしまうと、やはり癖になってしまう困ったものです…
これじゃあ私は死にたがりだよ。