saix的赏析一览

・自分が将来死ぬとき一人なのではないか
・誰にも悲しまれずに死ぬのではないか
そんな不安を感じた事はありませんか? この音声作品はそんな思いに応えてくれます。更に、音声を聞くと死を願うようなるのではなく、逆に残す相手に申し訳なくなって、生きる気力がわく時もありました。

何種類も発売されているので、サンプルを聞いて自分の好みに合いそうなバージョンをぜひ買ってみてください。

今回は、自分の死を悲しんでくれる相手がいる事への安心感と、このメイドを一人残す事への罪悪感と不安感を得られました。
初代看取られ音声ではトラック2「弟子」が近いタイプだと思います。今までは1人物につき10分前後の音声が多かったですが、この作品では1人のメイドに長い時間を割いているので、彼女への共感や心配も時間とともに増えました。
私が気になった点は
『「ご主人様」は自分の死後メイドについてどうするつもりだったのか』、です。
ご主人様は前々から自分の死を予感し、避けようとはしていなかったのですが、自分の死後に住所も仲間も財産も0になってしまうメイドについて、彼は何か考えていたのか、どうするつもりだったのか等の描写が無かったためメイドが更にかわいそうに思いました。動物や宇宙人から攻撃を受けて死亡するのは本人には予想不可能ですが、毒と分かっていて食事をし続けるのは本人にもいつか死ぬことが予想可能なので、余計にそう思います。

そしてこのメイドのように、自分が生活や人生の大部分を支配している相手、かつ自分を慕ってくれる相手がいる場合、
「死ぬ前に何かこの相手に残さないといけない」「自分が今死んだらこの相手はどうしようもなくなる」
というような生きる気持ちが湧いてくる、のかもしれないという事に気づきました。
(逆に言えば、そういう相手がいないと死を避ける気持ちが減っていく)

良いところ
どのヒロインのストーリーも3部構成のため、しっかり長く描かれています。「1回や1日で全クリアしよう!」というのは非常に難しいと思われるので、時間の合間に少しずつ読み進めていく方が良いと思います。

Hシーンも学園編からですが、数が多く、長さもあり、質が良いものが多いと感じました。
瑞羽は、拘束したり目隠しするなど、少しSMチックなプレイもヒロインによってはありました。

エンディングムービーや歌も各ヒロインによって違うので、他の人も時間をかけて5人のストーリーをクリアしてほしいなと思いました。

気になるところ
シナリオでカットされるシーンも非常に多いです(カットされても長いので、仕方ないとは思いますが)。例えば、演劇の練習や合宿…などをすごく時間をかけて描写するのですが、本番の劇は大幅カットされてプレイヤーはほとんど見れない…という感じです。

主人公の家庭環境が非常に独特なのも気になりました。
「幼少期に母親はやりたい事の為に離婚して家を出ていき、主人公は『家を出ていったのは自分が良い子で無かったせい』だと悔やむ…」
という出来事が、主人公の人格形成に大きく影響を与えている設定なのですが、ゲーム開始時点で普通に母親のお店に行き何事もなかった様に「母さん」と呼んで会話し、父の再婚相手の女性は家でちゃんと母親としての役目を果たしているのですが「(名前)さん」と母親呼びしていません。
誰一人この状況に突っ込まず、不満も言わず、各ヒロインもみな離婚した母親の方を「主人公のお母さん」扱いして、再婚相手の方はそういう扱いをされない…

というのが私は終始気になりました。

今までのシリーズ同様、巫女さん×悪い妖怪のシーンがたくさんあるゲームです。
巫女2人のそれぞれと、妖怪の絡みがゲームのメインとなります。
だから、主役の2人の巫女さんが好きならば買いですし、好みじゃなかったら別の神楽シリーズを見てみたほうが良いかと思います。

今作の特徴:
治療役がトメ様なところとか、丹塗り矢の儀式での玩具使用シーンなども前作どおりです。ｼｰﾝそのものは書きなおしてあります。

前作が楽しめた方には、今作も楽しめると思います。
注意点としては、今作には花莚譚、その追加シナリオパックにも登場していない妖怪、新規の妖怪(天邪鬼とか手長足長とか)がいます。

逆に言えば、前作にいた奴らは出ないため、天狗・鬼・サトリ・河童とかのいわゆる「メジャーな妖怪」は出番ないので、そこは気を付けたほうがいいと思います。

そして、花莚譚たんから続くシナリオが今回で決着という形なので、シナリオをちゃんと読んでいる、気にする方は前作のカエンタンから買ったほうが良いと思います。

サブキャラである母親と妖怪のHシーンは残念ながらないので、そこを期待して買わないようには気を付けてください。

花莚譚のラスボスを倒した後の外伝の位置づけのような話になるので、花莚譚を持っていないとプレイできません。

内容としては、単純にシナリオとダンジョン、そこに出現する妖怪、その妖怪とのシーンが追加される形になります。
花莚譚を面白いと感じた、もっとの妖怪とのシーンが見たいという方とか、好きな妖怪が追加シナリオに登場しているという方におすすめできるゲームです。

これ買わないと、次作のホウシンカの話に繋がらない、全くシナリオがわからなくなる!　という事はないので
「追加シナリオに好きな妖怪全くいない…」
という方は、無理してまで今作買わなくても大丈夫だと思います。

ローグ部分の難易度は、本編終了後を想定しているのか難しめです。イージーでも力押しの通常攻撃連打では厳しいと思います。お札を連発する必要があるかもしれません。

特別編は、過去作のヒロインの巫女さんそれぞれに1つHシーンがありますが、どうしても過去作発売当時とは絵とかテキスト、演技に差があると感じる場合もあるので、そこは気を付けてください。

声のトーンが以前の作品より暗め、落ち着いている感じです。
私は今作の暗い感じの声のほうが、原作の声に近くてよいかなと感じました。

ディズィーとの出会いから、キスとか体の触れ合いに至るまでの流れが、男性側が結構強引かな、と自分は感じました。
(前2作は完全に、お互いに合意の上の行為なのですが、今回はディズィーが行為の中で心を開いていく感じなので)
最終的には前の作品通り、相思相愛状態に至るので、最後まで強引ってことじゃないです。

GG2発売前の作品なので、どうしてもGG2～GGXRDのディズィーとは、設定が矛盾してしまうので、現在のディズィーの家族関係が好きな人は、ちょっと目を瞑っていただければ…
逆に、「GG2以降のディズィーの設定が嫌だ!」という人は、この作品にはその設定が全くないので、安心してプレイできると思います。

主人公の能力や地位が高く、ヒロイン5人からの好感度が最初から非常に高いです(翼のみ体験版終了時点までは敵視しています)。そのせいか、共通ルートの時点で前戯のみですがしてまうヒロインもいたり…。

純愛ゲームですが、Hシーンも豊富で種類も様々です。 八宝備仁さんが描いているCGも綺麗で、個別ルートが短いなんてこともなく、各ヒロイン解決しなければならない問題が立ちはだかるので、シナリオが平坦すぎるという事もありません。

ただ、「学園祭のプリンセス」を選ぶという目的上、学園の生徒ではないヒロインの杏夏は、他4人に比べるとルートが若干短くなっています。また、サブヒロイン達も1回はHシーンが用意されていますが、挿入にはいずれもいたらないのでそこは注意が必要です。

ヒロイン4人全員が年上の医療関係者で、主人公の学生はヒロイン達に甘やかされる、お世話される立場になります。主人公が退院するまでは、病院を舞台に物語が進みます(退院後も長くはないですが描かれて言います)
属性かぶりが気になるかもしれませんが、ヒロインはそれぞれ看護師、看護学生、リハビリ担当、女医さんと微妙に役職が異なっており、飽きさせないような作りになっています。

体験版が結構長く、共通ルートのヒロイン選択肢の直前まで収録されているので、気になっている場合はまず体験版からダウンロードして各ヒロインの性格や特徴などをみて、気に入ったキャラがいるなら購入してみても良いと思います。

主人公の弟の性格、テキストに現れる思考がなかなか個性的というか強烈なので、ここが合わないと辛い可能性があります。

ここさえ大丈夫なら、個性豊かなで魅力的な姉たちとの肉体関係をもってしまってから、結ばれるまでのストーリーを楽しむことができると思います。
ギャグシーンのような、唐突な面白いシーンが挟まれることもあり、プレイしていて楽しかったです。

クローニングで作られた女性(元男性)視点で進む物語で、いわゆる性転換してしまった元男性の主人公が、女性の身体で得られる快楽に溺れてしまう……という、TSゲームにありがちな展開もあります。

ですが、TSしてしまった自分の身体やクローン元の男性からの女性の身体を見る性的な視線に嫌悪感を覚えたりするなど、他のゲームでは見られなかった、女性になってしまったことによる苦しみや悩みなども見られるルートもありました。

また、目的を持って作られたクローンであるがゆえの苦しみや、居場所がなくなっていく感じも描かれたルートもあり、クローンの女性に感情移入しやすく、単純に読み物として面白かったです