賞状さんのレビュー一覧

乙女ゲームの極悪非道なラスボス、女王プライドに転生した主人公が、自らの破滅を回避するために奮闘するこの物語は、転生ものの中でもひときわユニークな展開を見せます。主人公が8歳という若さで、自分がプレイしていたゲームの世界に転生していることに気づくという出だしから、普通ならば恐怖に震えそうな状況を、彼女は冷静に分析し、打開策を見つけようとします。

プライドはゲームのラスボスで、圧倒的な戦闘力や悪知恵を持つ人物として描かれていますが、転生した主人公はその力を悪用するのではなく、逆に皆を救おうと考えるというギャップが面白さを引き立てています。本来ならば破滅に向かうはずのルートを、あえて攻略対象の悲劇を防ぐことで回避しようとする彼女の姿勢には、強い意志と知恵が光ります。

特に、女王としての権威や圧倒的なチート能力を駆使しつつ、周囲の人々を守り、彼らの未来を変えようとする点が、彼女の成長物語としても見どころです。悪役としての役割を捨て、善意で行動する主人公は、プレイヤーとして見ていた時とは全く異なる視点で世界を見渡し、予想外の困難に立ち向かいます。

この作品の魅力は、単なる「転生して運命を変える」だけでなく、主人公が自分の未来を知りつつも、その中で最善の行動を選び、時に苦しみながらも成長していく過程にあります。彼女の持つ力と知識がどのように未来を変え、そしてラスボスとしての運命を回避できるのか。展開が進むにつれて、さらに多くの人々が彼女の影響を受け、運命が動き出す瞬間を見逃せません。

カティの物語は、突然の「求婚痣」によって劇的に始まります。男装をしていた彼女が、獣人貴族のベアウルフ侯爵家嫡男レオルドに男だと勘違いされ、肩をかまれてしまうという運命的な誤解。その結果、〈求婚痣〉をつけられたことで、仮婚約者として彼と数年間を共に過ごさなければならないという設定は、非常にユニークで興味深いです。カティは、当初この関係に対して否定的で、レオルドとの関係は冷え切っていたように見えました。

しかし、物語が進むにつれて、カティが気づいていくのは、レオルドの行動がただの義務や誤解によるものではなく、実は彼の求愛行動だったという事実です。これまでの関係が最悪だったにもかかわらず、次第にレオルドの不器用な愛情が見え隠れし、二人の間に新たな感情が芽生え始めるのです。

この設定は、誤解から始まる関係が徐々に深まっていくという、ロマンスの中でも非常に心地よい展開をもたらします。レオルドの求愛行動が彼なりの不器用さを表しており、それに気づき戸惑うカティの姿は可愛らしく、また同時に彼女の強さも感じられます。仮婚約者という一見形式的な関係が、徐々に本物の感情へと変わっていく様子が、この物語の見どころです。

獣人特有の〈求婚痣〉というファンタジー要素も、この世界観をさらに魅力的にしています。カティがどのようにこの関係を受け入れ、レオルドと真の愛を育んでいくのか、二人の成長と絆がどう深まっていくのか、期待が高まる作品です。

魔力を持たないという絶望的な立場の中で、ソフィアの物語は孤独と試練から始まります。両親を失い、叔父家族から虐げられ続けていた彼女の生活は、不幸の連続でした。特に、従妹に婚約者を奪われ、さらに屋敷からも追い出されるという絶望的な瞬間は、ソフィアの無力感と失意を感じさせます。このシーンは、彼女がどれほどの孤独と苦悩を抱えていたかを強く表現しています。

そんな彼女を救うのが、“黒騎士”として恐れられるギルバート侯爵です。冷徹で強大な魔力を持つ彼が、魔力のないソフィアに目を向けるという展開は、単なる救済を超えて、二人の間に何か特別な絆が芽生える予感を抱かせます。森の中での出会いが、ソフィアに新たな道を開くきっかけとなり、彼女の運命が大きく動き出す瞬間です。

ギルバートの冷徹な表情と、ソフィアの弱さが対照的に描かれている点が物語の魅力の一つです。彼がどのようにソフィアを受け入れ、彼女自身も自らの弱さを克服していくのか、二人の関係が徐々に変化していく様子は、この物語の大きな見どころとなります。

ソフィアはこれまで誰からも認められず、苦しみ続けてきましたが、ギルバートとの出会いが彼女に新たな希望をもたらします。魔力を持たない彼女が、ギルバートの助けを借りながらどのように自立し、新たな人生を切り開いていくのか。彼女の成長と、冷徹な黒騎士との関係がどう展開していくのか、今後のストーリーに期待が高まります。

『殿下の胡蝶』と称される玲琳の運命が大きく変わる瞬間から、この物語は始まります。朱家の雛女・慧月の策略により、二人の身体が入れ替わるという非現実的な展開は、主人公玲琳の試練をより一層強烈なものにします。処刑目前の状況下で、玲琳は絶望に打ちひしがれることなく、むしろ新たな可能性を見つけ出すという姿がとても印象的です。

玲琳は生まれつき病弱で、常に死の影に怯えて過ごしてきたため、彼女の精神的な強さが物語全体にわたり際立っています。自らの不安や恐怖に押しつぶされることなく、健康な身体を手に入れたことでポジティブに状況を捉え、逆境を楽しむかのように対応していく姿が読者に力を与えるでしょう。入れ替わった後の玲琳がどのように新たな肉体を活用し、困難を乗り越えていくのかが、この物語の大きな見どころです。

さらに、身体の入れ替えというテーマは、物語に緊張感と面白みを加えています。玲琳が慧月として生きなければならない一方、慧月は彼女をどのように操ろうとしているのか、二人の駆け引きも魅力的です。この身体を巡る争いと、それに伴う心理戦は、読者を惹きつける重要な要素です。玲琳の鋼の精神力が彼女をどこまで導いていくのか、続きが気になる展開となっています。

この物語は、スキニア帝国によって侵略されたアリータ公国の中で、特定の義務を課せられた貴族たちの苦悩と葛藤を描いています。ティアナとアデルの関係は、初めから反発し合うものの、国の制度に従わざるを得ないという状況下で、二人の関係が不本意な形で進んでいく様子が印象的です。

伯爵令嬢ティアナとエリート騎士アデルが「つがい」として結ばれるという設定は、彼らの個人的な感情と国家の義務との間に大きなズレを生じさせています。二人が言い争いながらも、避けられない運命に直面する様子は、読者に複雑な感情を引き起こします。彼らの関係がロマンチックな愛情とは程遠いものに見えつつも、義務感から始まった関係が徐々にどのように変化していくのかに興味が湧きます。

特にアデルの「義務だから」という言葉に込められた感情の薄さと、ティアナがそれをどのように受け止めるかが、物語の大きなテーマの一つです。ティアナはアデルとの繋がりに困惑し、彼の呼び出しに応じるたびに心の中で葛藤を抱えます。義務感に縛られた関係性の中で、二人の間に何が芽生えるのか、読者としてはその変化を楽しみながら見守ることができるでしょう。

物語は、国家の圧力に対する個人の感情や、強制された関係がどのように発展していくのかを探る、緊張感のある展開が続いており、今後の進展にも期待が高まります。

本単行本は、作者.師走の翁による人気連載漫画を完結まで前8作を収録したものになります。
ギャグ漫画的展開により、クラスの女子と肉体関係を持ってしまうことになる主人公。この作者さんのすごいところは、二次元とはいえ多数の女性を描き分けるのは難しいところを、変な設定など付け加えず、王道の設定でストーリー性などを持たせているところです。
性的な描写もとても幅広く、しっかりと毛まで書き込まれていてとてもエロいです。

作者.水龍敬によって手がけられた、とある一家「槍間家」が主役の単行本です。
家を空けている夫に託けて浮気エッチしまくりの母親とそのやりまくりの遺伝子を受け継いだ娘たちが、貞操観念ぶっ壊れのセックスをしまくるお話が盛りだくさんです。
特に「槍間くるみの遺伝子」収録の、くるみが家庭教師と一線を超えてしまう話がお気に入りです。

特に、タイトルと表紙にもなっている奉仕委員のお仕事(前後編)、日直のお仕事は完成度の高い作品となっています。
かなり倫理観のバグった世界観であり、奉仕委員の女の子たちはかなりかわいそうなことになっています。
作者 胃之上奇嘉郎さんはリアルとフィクションの割合がちょうどよく、絵のうまさとエロさが際立ちます。何よりも小○唇、大○唇などの書き込みが凄まじくとてもいやらしいです。

特に表紙にもなっている妹との近親相姦の話(2話)、ちょっとぽっちゃりしているけいちゃんが処女じゃなかった話、近所の制約が強すぎる少女との暑い夏の物語がおすすめです。
この作者さんは、汗ばんでムチムチな肌をリアルに、エロく描写することに長けています。また、足フェチでニーソ好きなのか、割合が大きい気がします。

家庭教師先の純粋無垢な少年に手を出してしまう倫理観ゼロのお姉さんのお話です。
誰もが一度は妄想する家庭教師とのHですが、2人きりの密室でやったり、お母さんがいるのにやったり、番外編も含めてさまざま描かれています。
こんなに頭ピンク色に占められているお姉さんが、勉強教えられるのかと不安になる程です。また、妊娠を意識させる描写は漫画でしかできない背徳表現で良いです。